賃貸物件の間取り図や資料の見方

不動産屋さんにいくと必ず賃貸マンションの物件資料を見ることになるかと思います。
不動産屋さんによって多少物件資料の内容も違いますがおおよそ把握しておけば大丈夫なところをまとめました。
間取図・平面図の見方もポイントです!

上記資料は昔からある数多くの不動産屋さんが使っていた一例ですが、最近は各社さまざまな資料を使っています。明るく、きれいに、見やすく、また写真などもつけ、バリエーションも豊かになってきました。同じ建物でもかなり違ったイメージになるのが現実です。

室内のチェックポイント

A:物件種別

物件にはマンション・アパート・ハイツ・コーポなどと呼ばれる種別があります。
アパート・マンションの違いは主に構造になります。

■マンション…鉄筋コンクリート造や重量鉄骨造など / ■アパート…木造やそれ以外 とする場合が多いです。
しかし最近では古いタイプの木造住宅のみをアパートと呼び、比較的新しい建物をハイツやコーポと呼ぶケースも多いです。

B:物件概要

<所在地>
インターネットなどで見るだけでは分からなかった正確な所在地が記載されています。
地図を手元に確認してみましょう。

<建物構造>
主に鉄筋コンクリート造(RC)・鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)・プレキャストコンクリート造(PC)・鉄骨造(S)・軽量気泡コンクリート造(ALC)・軽量鉄骨造(LGS)・鉄骨プレハブ造・木造などがあります。

<設備>
主な設備が記載されています。ただ、チラシの形式によっては掲載していない設備もあるので、気になる物件については担当者に確認してみるのも大切です。

C:現地案内図

市販されている地図で見るよりも細かく書かれている場合が多いです。
駅からの道のりや買物の便なども分かるように詳しく書かれていることもあるので要チェックです。

D:コメント

お勧めの情報や、設備内容を記載しています。
ただ、このようなコメントが無いからといって何も取柄の無い物件というわけではないので、しっかり担当者に確認してみましょう。

E:駅からの時間

一般的には80mを1分と考えて計算されています。(踏切、信号などは別加味する)
この場合10分と記載されているので駅からの距離はおよそ800mと考えられます。

ただし途中大通りを通過したり、踏切を渡るケースが発生することもあるので必ず自分の足で歩いて確かめることも必要です。
近隣の人と接する機会等あれば駅からの距離や道順などを聞いてみるのもひとつの方法です。

F:沿線

新宿駅などのターミナル駅はこのようにいくつかの電車を利用することができるため記載されていることが多いです。

しかし場合によっては駅がたくさん使えて便利なようには見えてもどの駅からも遠い場合があるので要チェック。
自分の使いやすい駅を確認しましょう。

G:賃貸条件

賃料についてはいくつかの部屋が同時に空いている場合には並べて記載しています。角部屋と中部屋、2階と1階などでは賃料にも差があるのでチェックポイントです。
最近は定期借家契約などもあるので契約期間も重要です。記載されていない場合には不動産屋さんに確認しましょう。
「裏情報〈交渉物件)」にも記載していますが、最近では相談に乗ってくれる大家さんもいるので、何かあれば一度確認してみるといいかもしれません。

H:方位

現地に行ったら近隣のパラボナアンテナやBSアンテナが向いている方面が南から西(南南西)の場合が多いです。
まれに障害物の関係から違う向きに向いている場合もあります。

I:広さ

募集物件の広さ(専有面積)を表しています。
一坪(畳2帖分)を約3.3uとし、計算の仕方としては壁の中心から測っている(壁・柱の厚み等がその専有面積に入れて計算されているケースが多い)のが一般的で、壁面からの(内法)算出はまれです。

<表示が無いときの簡単な専有面積の出し方>
6帖が1つ10u弱(9.9u)なのでその倍数で算出。〈例:6帖×4つ=40u)

J:入居可能日

入居できる日にちが記載されている場合と「建築中」「即入居」「空き予定」「リフォーム中」など、物件の現在の状況が記載されている場合があります。
即入居だと1週間前後、空き予定だと前の入居者が退去してから1週間から2週間、リフォーム中だと1週間程で契約になるケースが多いので、自分の入居希望日と照らし合わせましょう。
また、入居の希望日を不動産屋さんに伝えてみるのもポイントです。

K:取引態様

取引態様には主に「専任媒介」「媒介」「仲介」「代理」「貸主」などがあります。

専任媒介…依頼者(売主や貸主)が他の宅建業者に重複して依頼できない媒介契約です。

媒介…ここでは一般媒介契約のことを指します。依頼者(売主や貸主)が複数の宅建業者に重複して依頼できます。

仲介…他人の不動産の売買や貸借などの契約の成立させる行為を指します。上記の媒介と同じ意味となります。

貸主…不動産の賃貸借契約において不動産を貸す人もしくは法人のことです。大家さんが直接広告を出していたり会社で建てた物件だとそうなるケースがあります。

L:仲介業者詳細

仲介業者(不動産屋さん)の住所や連絡先などが記載されています。
資料だけもらう、なんて人は後で連絡するときはこちらを参照。担当者の名前なども記載されているケースもあります。

M:業者免許番号

不動産屋さんが営業するために取得する免許の番号です。
国土交通省の免許と知事免許というものがあり、2つ以上の都道府県に支店がある場合には大臣免許、1つの都道府県にお店がある場合には知事免許が与えられます。

カッコ内の数字は更新番号で、免許は5年ごと(以前は3年)に更新されるが更新するごとに番号が増えていく仕組みになっており、数字によってこれで新しい会社なのか、老舗なのかが分かります。

N:間取図 <図面>

キッチン
シンクはガス仕様のものと電気式のものがあります。
調理台がないものもあります。

玄関
広さや高さは現地でチェック。図では下駄箱が壁代わりになってシンクが見えないような造りになっている。

浴室
扉は2つ折のタイプでスペースを節約している。

脱衣所
ここでは洗濯機置場と洗面所があることが確認できる。

洋室
押入、洋室にはクローゼットという場合が多い。
ここではたたみの大きさと比較して一間分の押入だとわかる。天袋の有無は現地で確認。

ベランダ
日当たりの有無は現地確認。最近のマンションでは布団を干すことが禁止されているところもあるので要チェック!

LDK
ダイニングキッチンのこと。他にKLDKなど広さによって表示される。床の素材などは現地でチェックしよう。

引戸
開け放して洋室とDKでリビングのように使うことも可能。

部屋やキッチンなどの広さや水回りの位置、収納の数・大きさなどが分かるように記載されています。
ほとんどの場合、不動産屋さんは間取り図のコピーをくれますので、引越が決まったら寸法など細かいことを記載して家具の配置を計算しておくのもいいです。
畳数というのは壁・柱・キッチン機材・などが含まれて計算されることが多いので、引越の際には、柱やはり〈コンクリートの出っ張り)の位置も確認しておかないと荷物が入らないこともあるので要注意です!